歌:霜月はるか 満ちる黄昏 溶ける面影 琥珀の世界 閉じ込めた 遠すぎる記憶 探してわたしは 歩き出す 旅路の果てに 見つけたあの日 終(つい)に手にした 温もりは 朝露に飲まれ 形をなくして 消えてった 流れる忘却の川(レーテ)が 隔てる彼岸に たたずむ悲しい 目をしたあのひと あふれる想いが こたえを求めて 呼ぶ すべては泡沫 触れえぬ幻 それでもわたしは 現(うつつ)と信じて いつかのひかりを 心の深くに しまうから 優しい日々を 残した写真 広がる赤に 飲み込まれ 大切なものを なくした
いつかのひかり
2024-11-17 07:09