叶えた願い事を ガラスのびんに ひとつずつ入れて 月に満ちた こんぺいとうを 噛み砕きましょう あなたの赤い頬を 伝うしずくが 燐火を放ち 無重量は 共に等しく 真球を作る 湛えた白波から 熱く灯火 映える彼は誰ぞ 雪のごとく 戸惑いながら 流る川遥か にやけたバイオリンは ひびの入った 音符を落として 影の街を さまよいながら 弦を探している 天球を走る 星を繋ぐライン 両手を伸ばした 空が落ちてこないように 星を探すわたしと 指先に触れるあなたと 互いに手を引き寄せて どこまでも微笑みあって
天球上のプロムナード
2024-11-17 08:53