実りの穂が揺れる 黄金色の午後 高く澄んだ秋空を ひつじ雲が流れてゆく 何気なく過ぎる穏やかな時間 それは 不思議なほどいとしい 私の宝物で 鈴虫の音(ね) 聴いたあの日も 渡り鳥を見た日も-ほら いつもいつも あなたがそばにいて 微笑みを分かち合えたから 世界はこんなにも 彩りに満ちている たおやかな 景色の中でふたり 優しい熱に そっと包まれながら ここにある絆を 永遠の風にあずけよう 茜色に浮かぶ あなたの横顔 長く長く伸びてゆく ふたつの影 ふいに重なる 何もかもいつか落ち葉に埋もれて
彩りの頃
2024-11-18 02:32