甘い甘い吐息で その耳に口付け そっと囁く誘惑 「ねぇ.苦しいんでしょう?」 逆の腕を絡めて 肩に頭預け 遠く見据えて呟く 「でも.生きたいんでしょう?」 見上げた夕焼けは 全て飲み込む程紅かった 絶望と幸せを擁いて 自分の望みもわからぬまま 手探りで進んでた 間違いを怖れながら 相反する想いを抱えて 全てを捨てて逃げたい時は 焦らずに考えて どちらが.重いのかしら? 小さく見える背中 後ろから抱き締め 肌をなぞって憐れむ 「そう.正解などない」 見上げた欠けた月 背筋が凍る程紅かった 本当は選
蜜月の天秤
2024-11-17 17:33