風よ 風よ あゝゝ- 島影が見えたのは 蜃気楼 心の迷いのせいですね 鈍色(にびいろ)の海峡は不機嫌で 海鳥一羽も飛ばせない 風よ泣け泣け しぶけよ波よ 雪のつぶてを投げりゃいい 愛しさをつらぬいて 二人の思い届くなら 風よ- 風よ- 吹くだけ吹いて 帰る場所もない 風帰行 優しさと憎しみを ない交ぜて あの時二人は 季節風 紺碧(こんぺき)の海峡はきらめいて 奇跡が起きそな気がしたわ 風よ泣け泣け しぶけよ波よ 雪のつぶてを投げりゃいい 寂しさが荒ぶれて いまではわたし 砂の舟 風よ- 風よ-
風帰行
2024-11-17 11:26