緋月の影結ぶ空のせぜらき零れ落ちた雨 吹雪く淡萌黄に注がる 水鏡に咲くは紅の華 夜に化する世に鳴く夜鳥の清歌の描く 枯らす葉 孵る羽の彩る四季 彼の園 御波薙き満たせや月の音 淀む湖水の底までも 御山深き神代に捧ぐは 夜見の花野見霁かす胡蝶の夢 幾重に織り束ねられた斑雲染做す芥 蒼穹鈍に霞める 波間漂うは暗の華 夜に反る止まず瞋恚の為果せぬまま 還さに遣されるは鳴り渡る鈴の音ひとつ 弧光揺らぐ空 陽と月の廻る 遠の河流るる揺らき映る色 朧月夜 御波薙き満たせや月の音 宵蠢くもの祓いては 結和す心
Studio Lepus
2024-11-17 15:46